箱根駅伝に出場した「学連選抜」の物語から7年後の物語。
学連選抜チームのエース・山城悟は、その後マラソン日本新記録を打ち立て、日本マラソン界のエースに成長していた。
しかし、企業チーム存続の危機の中、山城は足の故障を抱え、引退の危機に立たされていた。
そんな山城を支えるため、かつての「学連選抜」のメンバーが立ち上がる。
なぜ、スポーツ経験に乏しい私が、こんなにも本書「チーム」に惹かれるのだろうか。
読書の楽しさの一つに、自分では体験できなかったことを疑似体験できる良さがあると思う。そして、自分が味わいたくても味わえなかった、一種あこがれのような世界にどっぷりとつかれるからかもしれない。
誰しも、次のページ、次の展開が読みたくて、時間が経つのも忘れて読みふけってしまう経験があるだろう。本書はこうした経験ができる数少ない本の一冊である。
スポーツの世界に、男同士の心のつながりに、人がつながりあう不思議さ、そんなことに関心を持つあなたに薦めたい一冊である。
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