「限界集落株式会社」は、その後どうなったのか・・・黒野伸一「脱・限界集落株式会社」 

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まずは、前作「限界集落株式会社」のあらすじを・・・

 過疎・高齢化が進み、社会的な共同生活の維持が難しくなったしまった限界集落・止村。そこに中心的な主人公? 多岐川優が村にやってくる。村で暮らすうちに限界集落の再生に取り組みだす。
 多岐川優を中心に、村に住む魅力的かつ生命力あふれる老人たち、零細農家の父親と娘、都会から田舎へ逃げてきた若者たち、そうした面々が、いつしか心を合わせ一つになって止村株式会社を立ち上げていく。そして、幾多の困難を乗り越え、最後は逆転満塁ホームランで株式会社は一本立ちし、止村は魅力あふれる村へと変貌していくというサクセスストーリー。

「脱・限界集落株式会社」のあらすじ・・・・

 多岐川優を中心に運営されている止村株式会社は、4年経った今も順調な運営がなされていた。
 そんな中、麓の町の駅前開発計画が持ち上がる。
 駅前には古くから駅前商店街なるものがあり、昔は活気にあふれた商店街だった。しかし、いつしか時代の流れの中で、一軒また一軒とシャッターを閉めていく。なんとか存続させている店も数件といった寂れ方をしていた。
 そんな商店街がある駅前の再開発の話が持ち上がり、商店街は賛成派と反対派に分かれてしまう。
 その争いに多岐川夫婦も巻き込まれていき、駅前再生計画の住民投票で劣勢に立つ反対派の側に立ち、奮闘することになる。

痛快な地域活性エンタテインメントは、やはりおもしろい

 魅力的な物語に出会うと、いつも作家というのはすごいなと感心してしまう。
多彩な登場人物の組合せがすごい  老若男女を問わず、(ああ、こういう人っているよな)という身近にいそうで、しかも個性的な人がたくさん登場する。しかも、上手に絡み合っている。
登場人物の心の葛藤に共感できる場面が多い 読んでいるうちに物語の中に入り込んでいる感覚って、誰もがもつものだと思う。(ああ、こういう気持ちって分かるよな)(なんでこんなふうに考えるのかなあ)どちらもすっかり物語の世界に自らが入り込んでしまっている状況だろう。
登場人物や出来事の絡み合いが巧みに描かれていく

逆転・どんでん返しの展開を読者は期待する。その期待を裏切らない。

「田舎」「村」「都会を離れて」「第二の人生の場」「終の住処終」

こうした言葉になんとなく魅力を感じる。そんな人は多いのではないだろうか。もちろん私もその内の人である。あこがれを実現していく人、あこがれはあこがれとして胸に秘めながら生きていく人、生き方やあこがれの持ち方は様々である。
私は、どちらかと言えば後者。だから一層この本の世界に魅力を感じ、読んでいる間だけはその世界にどっぷりと入り込んでしまうのだろう。 

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ドライフラワーやハンドメイドが趣味です!制作過程やクラフト店の様子を発信しています。多肉植物、ドライフラワーが好きな方は、ぜひご覧ください!

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