佐伯泰英さんの時代小説との出会い
初めて読んだ佐伯さんの作品は、「密命シリーズ」でした。
時代小説を読む人が無大勢いて、本屋をのぞいた時も多くの著者と
作品があることは知っていました。
娯楽的な小説で、読みだしたらきっとはまってしまうんだろうと
危惧していたことも事実です。
簡単に言うと、「興味はあるものの、一度はまったらたいへんそう」
だから、時代小説とは距離を置こうという感じていました。
でも、ひょんなことから「密命 見参!寒月霞斬り」をちょっと読みしてしまい、どっぷりと佐伯ワールドにはまってしまいました。
その後、
吉原裏同心シリーズ 鎌倉河岸捕物控シリーズ
空也十番勝負シリーズ 酔いどれ小籐次留書シリーズ
居眠り磐音シリーズ
これらのシリーズにどっぶりとはまり、
特に「鎌倉河岸捕物控」、「居眠り磐根シリーズ」、「酔いどれ小藤次」
これらの3シリーズは、私の愛読書となっています。
読みたい本が見つからないときは、
この3シリーズをよるような習慣になっています。
それほどこの3シリーズは、
内容的にも魅力たっぷりの物語が展開されていると思っています。
これらのほかにもおもしろい佐伯さんの作品はあるのでしょうが、
わたしにとっては、この3シリーズで十分という感じがしています。
「鎌倉河岸捕物控」の簡単紹介
・江戸時代を生きた若者達の青春グラフィティ
武家地と町屋が混在した鎌倉河岸の地で、四人の10代の若者達が自分の居場所を探し
成長していく物語
おもな登場人は、
・主人公の一人。
・鎌倉河岸近くのむじな長屋で生まれ育った若者で、老舗の呉服屋「松坂屋」の手代として
働きだす。
・頭の回転が速く、度胸もあるところを宗五郎に見込まれ、松坂屋をやめて金座裏の跡継ぎ
として迎えられる。
・御用聞きとしての経験を積み、また直心影流・神谷丈右衛門の道場に通って腕を磨くこと
で、立派な金座裏の跡継ぎとして成長していく。
・主人公の一人で、金座裏の宗五郎の下で働く手先。
・政次の幼馴染。
・小柄な体躯で活発に動き回るため、「こま鼠」または「どぶ鼠」の異名で呼ばれる。
・船宿「綱定」の船頭。政次の幼馴染。
・舟を操る腕が巧みで、彼を指名するひいきの客も多い。
・6尺(約180センチメートル)近い大男で、時に金座裏の探索を手伝うこともある。
・政次たちの憧れの女性で、昔からの馴染み。
・素性は元・川越藩士の娘。
・母譲りの画才を用いて似顔絵を描き、事件解決の一助とすることも多く、北町奉行所御用
絵師となる。後に政次に嫁ぐ。
何度読んでも飽きない「鎌倉河岸捕物控」の魅力
☆四人の若者が、シリーズが進むにつけ年齢を重ね、
経験を積みながら成長していく姿に共感できる。
☆一つ一つの短編ごとに主人公が変わっていくことにより、
いろいろな人間模様が描かれている。
簡単に言うと飽きないという感じ。
☆四人の主人公をとりまく多種多様な登場人物が
たいへん魅力にあふれている。
☆江戸時代という背景に、どこか魅かれるところが
あるのだろうと思う。
風情・人情・生き方・ものの考え方に、
考えさせられたり、学ばされたりすることが多い。
佐伯さんの作品との出会いは、もう8年ほどになるでしょうか。
深夜遅くまで読みふけっていたこともありました。
何度、この32巻シリーズをよんだことでしょう。
今は、第3巻「御金座破り」を読んでいます。
寒い冬。静かな気配の中で読みふけりたいと思います。
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