切り絵を始めたきっかけ
まだ40代のころ、友達と出かけた伊豆高原、そしてふらっと立ち寄った切り絵美術館。(何という美術館だったろうか。周辺には小さな小さな、いろいろな美術館が立ち並んでいたと思うのだが・・・20年以上前の記憶なので、定かではないのだが・・・・)
そこでは、たいへんカラフルな切り絵の世界が広がっていた。
どんな作品群だったかさえも記憶はない。白黒の世界ではなく、カラフルな世界が広がっていたと記憶している。
その美術館を訪れたことがきっかけで、下のような作品を作ってみた。
最初は、拡大したイラストをカッターで切り、裏から色紙を張っていった。
カッターは、いたって普通のカッターナイフを使っていたように記憶している。色紙も多様な種類があり、自分としては楽しく取り組むことができた。
とはいっても、その時の興味の持続は一時のことだった。
もう一度、切り絵の世界に
切り絵に出会ったころから10年以上経った50台中頃、忘れかけていた切り絵だったが、ある通信講座に「辰巳雅章 季節を感じる風景画の切り絵」というものがあることを知った。
何か趣味を見つけたいと考えていた折でもあり、この講座にとび付いた。
月に一度届く教材は、たいへん魅力的だった。
1年間、楽しく講座を続けることもできた。月に一作品を仕上げるというスピードもちょうどよかったのだろう。
切り絵というと白黒の世界を思いがちだが、やはりわたしは色のついた切り絵にひかれた。
ある本との出会い
切り絵との出会いから10年以上が経ち、この間は仕事も忙しく切り絵から遠ざかっていた。
そんな折、本屋さんでふと目に入ったのが「旅を楽しむ 大人の切り絵 小宮山逢邦 著」の切り絵の本だった。
その本の中には、魅力的な風景切り絵が掲載されていた。しかも型紙も載っていたのである。
久しぶりに切り絵をやってみたいという気持ちが沸き起こってきた。
本の中から「白川郷」と「桜島」にチャレンジした。
このころ、本に紹介されていたカッターナイフを文房具屋で購入し、切るようになった。
特に「桜島」は台紙の色を変えてみたり、色画用紙の色を違えて張ってみたりと、とても面白くとり組むことができた。
地域の切り絵教室に参加して
地域の図書館で行われていた切り絵教室の作品展を見る機会があった。
さっそく参加をお願いし、いろいろな作品作りに取り組んだ。白黒作品もあり、カラー作品もあり、楽しい数年間だった。
いろいろな切り方にも触れることができた。何よりもいろいろな方から刺激を受ける機会となったことが最もよかった。
干支切り絵への取り組み
2016年(平成28年)の干支「申」から、干支切り絵に挑戦し始めた。
干支切り絵は6年間続いている。
玄関に飾ったり、友達に差し上げたりしている。
亥年の時は、水彩絵の具で台紙を作って貼ることを試みた。
これまでで最も工夫したのが子年の切り絵。新型コロナウイルスの流行さえなければ、2020年に東京オリンピックが開催されていた。オリンピックと子年を組み合わせることに苦心した。
しかし、東京オリンピックは2021年に延期となった。私にとっては、いちばん愛着のある作品だった。
こうして6枚の作品を並べてみると、やはり傾向があるようだ。気になる所が複数の干支がモチーフになっている点。
来年の寅年のデザインは、これまでにないものにしたいと考えている。
☆自分が楽しいと思えるようなデザインでないと、切っていて楽しくない。
☆プレゼントできる対象がいると、やる気が持続する。
☆干支切り絵シリーズは、一年1枚ということで、継続的に楽しむことができる。
こんな作品づくりも
上左の作品 白黒の部分とカラーの部分とを組み合わせてみたもの
上真ん中の作品 切り絵+貼り絵+背景の着色
上右の作品 ファミリーをテーマに切り絵+背景の着色
切り絵は、少しずつ作業を積み上げていくところがいい。
切り絵は、集中してとりくめるところがいい。
問題は下絵探しであり、切りたいと思えるような下絵に巡り合えるかどうかである。
もともとなぜ切り絵に取り組むようになったのか。それは自分ではなかなか絵が描けないからである。
いちばんやりたいことは、水彩画・風景画なのだろうと自分では自覚している。
とはいうものの、切り絵には切り絵の良さがある。
今は、伊勢型紙の下絵で、まる刀を使って切っている。これもまた時間のかかる作業である。
この時間がかかるというところが、やはりいいのだろうと思う
使っている道具
☆カッターは文房具店で販売している普通のもの
☆下敷きと丸きりは、「伊勢型紙 おおすぎ」の通販で購入している。
特に下敷きは、弾力性のある材質が刃を痛めにくいので、時々購入している。
〇きりは、慎重に使わないと刃こぼれになりそうなので、注意深く使用している。下敷きとの相性も良いと思う。
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